
第17回労務相談室 契約社員の退職金
オムニバス法の詳細規定として続々と政令等が発布されています。労務関係でもいくつかにまとめられた政令が発布され、ウェビナーが大盛況です。多くの注目点がありますが、特に契約社員(Perjanjian Kerja Waktu Tertentu)に対するご質問が多いようです。現在すでに雇用関係のある契約社員に対する対応や、契約を終了する場合の退職金のような支払い等が混乱を招いています。今回はこの契約社員の契約終了に係るポイントを取り上げます。
【上限のない延⾧回数】
これまでは契約期間の合計が3年以内で1回のみ、最⾧1年の延⾧しか認められていなかったのですが、今回の規定で契約期間の合計が5年を越えなければ何回でも延⾧できることが定め られています。会社にとっては融通性のある契約が可能になりました。極端な例として1回の 契約期間を1ヶ月とし、59回の延⾧も可能などという説明も行われていますが、その手間や社員からの印象などを考えると現実的とは言えません。6カ月や1年の契約期間でその都度評価を行うというのは緊張感もあり、成果の向上も期待できるのではないでしょうか。特に評価の高 い人は5年を待たずに正社員に登用するなどの刺激を与えながら、他の社員の努力を期待していくこともプラスになるでしょう。
【契約終了時の支払い】
これまで契約切れに伴う雇用関係の終了は退職金の支給義務がありませんでした。けれども今回は代償金kompensasiの支払いが義務付けられています。1ヶ月以上の契約を終了する際に1ヶ月につき1ヶ月分月額定賃金の1/12を支給すると定められています。一方でオムニバス法制定以前からすでに存在する契約に対する代償金はオムニバス法発効日である2020年11月2日以降の勤続期間分に対して代償金を支給することになります。たとえば月額定賃金が600万ルピアの契約社員が2021年3月31日に契約が切れ、雇用関係を終了するとしましょう。2020年11月2日から2021年3月31日までの4カ月29暦日が代償金支払い対象の勤続期間となります。端数の取り扱いは各社で判断できますが、端数切り捨てですと1か月分賃金600万ルピアの(4×1/12)分つまり200万ルピアの代償金を支給する義務があります。
またこれまでの規定で定められた契約期間終了前に契約を終了した場合には契約を終了した側に残存期間分の月額定賃金を賠償金として支払う義務ですが、今回の規定で変更されておりません。代償金を支給するのとは別に賠償金も支給することになりますので、ご注意ください。
関連法規:2021年政令第35号PP-35/2021



